ウィッグ医療用のウィッグメーカーが教えてくれない選び方

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どのタイプのウィッグを選ぶかよく考えてください

医療用でウィッグを選ぶ時はウィッグだけに注目しないでください。

ウィッグと一言で言っても価格が数千円~数十万円と、非常に幅が広く相場がないのがウィッグの価格です。

 

仕事をするのか仕事をしないのか、また周りには言うのか言わないのかでも選ぶウィッグは変わってきます。

 

化学療法の期間が決まったら、その期間に髪の毛が伸び揃う期間も含めてウィッグを使用する期間となります。

 

 


例)3週ごとの4クールだと約3ヶ月ですが、髪の毛が伸びる期間が1年以上はかかります。

髪の伸びは1ヶ月に約1センチなので、前髪が眉に届くまで1年以上はかかります。

それと、治療中は体調の変動があったり、感染症に注意が必要だったり、外出やお仕事を制限する方も多いですが、治療後は体調の変動もなく日時生活ができるようになります。

 

その部分も含めて、どのタイプのウィッグを選ぶかよく考えてください。

医療用ウィッグの種類

  • オーダータイプのウィッグ
  • セミオーダータイプのウィッグ
  • 既製品(通販含)

上記の3種類に大きく分類できます。

■オーダータイプのウィッグ

頭の型を取って一から作るので、毛質、髪色、毛量、長さなど全ての部分が自分好みのウィッグが作れます。

 

価格も高額で、約20万円~80万円とメーカーで価格の差も大きいです。

一から作るので、手元に届くまでに40~60日ほどかかります。

医療用として使う場合は納期と治療のスケジュールが合わない場合が多いです。

 

最大の欠点が、多くの方がウィッグを使いこなしていないので好みも分からず自分好みが活かされません。

高額なのに自分好みが活かされにくいので、ひとつ目のウィッグとして選ぶと失敗する可能性が大きいです。


■セミオーダータイプウィッグ

ヘアスタイルから、サイズ調整まで、希望に合わせて作りこみ、調整もできるタイプです。即日に受け取りができるのも、これから治療に入る方には安心です。

実店舗での販売なので、店員からの説明があり、実際に装着できるのでイメージがつかみやすいです。

そして、着け心地や触り心地も確認できた上でウィッグを購入できるのでイメージと違うなどの失敗が少ないです。

 

このタイプの製品は、基本的に工場ではなく、ウィッグスタイリストが1点1点、カットをしてスタイリングをしています。

厳密に言えば、スタイルに関しては1点ものです。(手作りならではの良さです)

 


ただし、それも欠点になる場合があります。

 

試着したウィッグ以外の製品で、新しくスタイルを作って、後日納品になる場合です。

同じ人が、作っても同じスタイルはつくれません。

それが手作りの良さですが、イメージと違うスタイルが準備されていることも少なくないです。

 

使用してからのスタイル調整も可能なので安心はできますが、最初の作り込の時のカットの仕方で、調整がしやすい場合と、厳しい場合があるので、最初の購入の時に確認しておきたい事項です。

 

 

軽さや着け心地、肌に優しい素材、自然な見た目(分け目があるなど)といった製品スペックで価格に差があります。

価格は10万円~40万円とスペック以外でもメーカーで差があります。

 

品質がよいものが多く、購入後のアフターサービスを設定しているメーカーがほとんどなので安心です。

■既製品(通販含)タイプのウィッグ

安価なため、手軽に購入できます。

通販が多いのですが、今は実店舗があるメーカーもあるので、実際の着け心地やスタイルを確認できるようになりました。

購入後の微調整ができない場合が多いので、自分で色々と工夫する必要があります。

ウィッグに自分を合わせていくイメージです。

仕事用、プライベート用など、用途に合わせて使い分ける方も最近は多くなりました。

 


■その他のアイテム

帽子をかぶることが前提のインナーキャプに毛束がついているアイテムがあります。

帽子から髪が出て見えるので、ウィッグより気軽に使用できます。

ウィッグの使用より前に、こちらを使用してしまうと、ウィッグが不自然に感じてしまうので、最初の選択からは外した方がよいと思います。

ウィッグが外出用なら、こちらのアイテムは自宅用で使用すると便利です。


追記:
特に、オーダータイプ、セミオーダータイプのウィッグを購入する場合は、メーカーで選ぶのではなく、実際に自分のウィッグのヘアスタイルを作ってくれるスタイリストとの相性で選ぶとよいです。
誰がスタイル作りをするかで、ウィッグのヘアスタイルの出来上がりが全く違います。
美容師さん選びとウィッグスタイリスト選びは一緒だと思ってください。
メーカーで選んでも自然なウィッグが手に入らないことがあるのを覚えておいてほしいです。